固定費と変動費は、売上高や生産量の変化に対して費用がどう動くかで分類したものです。固定費は一定範囲で変わりにくく、変動費は活動量に応じて増減します。

固定費とは

固定費は、短期的には販売量や生産量が変わっても総額が大きく変わらない費用です。事務所の賃料、固定給、システムの月額基本料、減価償却費などが例です。

ただし永久に一定ではありません。店舗を増やす、人員を追加するなど一定の水準を超えると段階的に増えます。期間と対象範囲を決めて分類します。

変動費とは

変動費は、商品販売数や生産量などの活動量に応じて総額が増減する費用です。商品の仕入、材料費、販売手数料、配送費などが例です。

1個当たり変動費が一定なら、販売数が2倍になると変動費総額も2倍になります。実際には数量割引や繁忙期料金によって単価が変わる場合があります。

比較表

項目 固定費 変動費
活動量との関係 一定範囲で総額が変わりにくい 活動量に応じて総額が増減
代表例 賃料、固定給、基本料 仕入、材料、販売手数料
1個当たり 数量増加で低下しやすい 一定と仮定することが多い

計算例

商品の販売価格が1,000円、1個当たり変動費が600円、月間固定費が20万円とします。1個売るごとに固定費と利益へ充てられる限界利益は400円です。

損益分岐点販売数量=固定費÷1個当たり限界利益

この例では20万円÷400円=500個です。500個を超えて販売すると、単純化した前提では利益が生まれます。

分類が会社によって違う理由

同じ人件費でも、固定給は固定費、販売件数に応じる歩合給は変動費になり得ます。クラウド費用も基本料金部分と利用量部分に分かれる場合があります。目的に応じて混合費を分解します。

経営での使い方

価格設定、利益計画、損益分岐点、外注と内製の比較などに使います。固定費が高い事業は売上減少時に利益が悪化しやすい一方、売上増加時には利益が大きく伸びる可能性があります。

注意点

すべての費用を無理に二つへ分けると現実を単純化しすぎます。分析期間、操業範囲、費用が発生する原因を明記します。固定費削減だけで品質や成長力を損なわないかも確認します。

まとめ

固定費は活動量に対して総額が変わりにくい費用、変動費は活動量に応じて増減する費用です。分類条件を明確にし、限界利益や損益分岐点と組み合わせて意思決定に使います。