マーケティング担当になった直後は、広告媒体の操作より先に、事業と顧客の全体像を理解します。最初の1か月で確認したい7項目を順番に紹介します。
1. 事業目標と収益構造
会社が売上、利益、継続率など何を重視しているか確認します。商品単価、粗利、購入頻度、販売経路も把握します。売上だけを伸ばしても獲得費用が大きければ利益は残りません。
2. 顧客と未解決の課題
既存のペルソナを読むだけでなく、営業同席、問い合わせ、レビュー、インタビューから実際の言葉を集めます。誰が、いつ、何に困り、現在はどう解決しているかを整理します。
3. 商品と競合・代替手段
自社商品を実際に使い、購入から解約まで体験します。競合製品だけでなく、検索、表計算、手作業など顧客が利用する代替手段も調べます。
機能一覧ではなく、顧客が得るベネフィットと選ばない理由を言葉にします。
4. カスタマージャーニー
顧客が商品を知り、比較し、購入し、使い続ける流れを描きます。各段階の接点、疑問、離脱理由、必要な情報を整理します。
マーケティング部門だけで作らず、営業、開発、サポートの記録と照合します。
5. 数字と計測定義
KGIとKPI、データ源、計算式を確認します。訪問者、コンバージョン、購入者をどのツールがどう数えているかを理解します。
ダッシュボードの数字が正しいと決めつけず、実際の注文やCRMと件数を照合します。
6. 法令・プライバシー・ブランドルール
広告表示、個人情報、メール配信、Cookie同意、著作権、社内承認などのルールを確認します。利用者がデータ収集を理解し、必要な選択をできる設計にします。
7. 小さな改善サイクル
大規模な施策を始める前に、課題、仮説、変更、評価指標を一つに絞って検証します。結果が良くても、季節性や同時施策など別の要因がないか確認します。
最初の30日チェックリスト
- 商品を自分で購入・利用した
- 顧客の声を10件以上確認した
- 主要指標の計算式とデータ源を説明できる
- 施策の承認手順と禁止事項を確認した
- 一つの改善仮説を検証計画へ落とした
よくある失敗
媒体別のクリック数だけに集中する、競合の施策をそのまま真似る、計測設定を確認しない、短期間の変動で結論を出すことがあります。顧客価値と利益へ戻って判断します。
まとめ
新任担当者は、事業、顧客、商品、体験、計測、ルール、改善の順で基盤を作ります。施策の数ではなく、顧客と事業にどんな変化を生んだかを説明できる状態を目指しましょう。