「KPIを決めて」と言われたら、測れそうな数字を並べる前に、最終目標と意思決定を確認します。KPIは報告用の数字ではなく、成果へ進むために行動を変える指標です。

まず依頼内容を確認する

次の5点を質問します。

  • 何を達成したいのか
  • 期限はいつか
  • 誰・どの施策が対象か
  • 現状値はいくつか
  • KPIを見て誰が何を判断するか

「売上を伸ばす」だけでは範囲が広いため、対象商品、期間、顧客を具体化します。

ステップ1:KGIを決める

KGIは最終成果です。例えば「2026年12月までに月間有料購入者数を500人へ増やす」とします。数値、期限、対象、データ源を含めます。

ステップ2:成果を要因分解する

有料購入者数なら、訪問者数、購入画面到達率、購入CVRなどに分解できます。継続売上なら、新規購入者、継続率、単価も関係します。

数式やファネルを使うと、どの要因がKGIへ影響するか見えやすくなります。

ステップ3:行動可能なKPIを選ぶ

チームが改善でき、定期的に測れ、KGIとの関係が期待できる指標を少数選びます。単に表示回数が測れるから選ぶのではなく、購入者数へどうつながるか仮説を説明します。

ステップ4:目標値を決める

過去実績、必要なKGI、実施施策、利用可能な資源から設定します。根拠なく切りのよい数字を置かず、現状値と達成時期を明記します。

例えば現在の購入CVRが2%で、改善余地を検証して3%を目指すなど、前提を残します。

ステップ5:運用条件を定義する

指標名、計算式、分子・分母、対象期間、データ源、更新頻度、担当者をKPI定義書へまとめます。CVRでもクリック、セッション、ユーザーのどれを分母にするかで値が変わります。

KPI設定シートの例

項目 内容例
KGI 月間有料購入者500人
KPI 購入画面到達率20%、購入CVR3%
データ源 アクセス解析、購入記録
確認頻度 毎週
担当 マーケティング責任者
対応 未達要因を流入別に分析

よくある失敗

KPIを多くしすぎる、作業量だけを追う、目標値の根拠がない、達成のため品質を犠牲にすることがあります。問い合わせ数を増やしても不適切な顧客ばかりなら、営業負担が増えます。副作用を測る指標も置きます。

まとめ

KPIは、KGIを定め、要因を分解し、行動可能な指標を選んで作ります。目標値だけでなく、計算式、データ源、担当、確認頻度、未達時の行動まで決めましょう。